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動的ストレッチvs静的ストレッチvs挑戦者

・バリスティックストレッチとは? ・動的ストレッチとは? ・静的ストレッチとは? ・まとめ

ストレッチとは?

ーミングアップ時にやるもの。 逆に、ダウンの時にやるもの。 柔軟性を高めるためにやるもの。 はたまた、運動そのもの。 あるいは、リハビリとか。 みなさん、一括りに”ストレッチ”だと思っていませんか? は、ストレッチには、大きく3種類あります。 それぞれ同じく”ストレッチ”ですが、効果は大きく違います。よって、実行する目的が違い、自ずとシチュエーションが限られてきます。 面白いですよね。同じく”ストレッチ”なのに、効果も行う理由も違うんです。人体って不思議ですよね。(言葉が不思議なのかもしれませんが、、、) ということで、この記事では、 1.バリスティックストレッチ 2.動的ストレッチ 3.静的ストレッチ の3種類の”ストレッチ”について解説します! 尚、この記事では、ストレッチの定義として、「筋肉を引っ張って伸ばすこと」と考え、その後の影響までは定義に入れないことにします。(つまり、筋肉を伸ばすこと=ストレッチであって、柔軟になるトレーニングとストレッチが完全一致ではないということです。)

バリスティックストレッチとは?

BARISUTHIKU・・・・? 1人だけ外人いるじゃんって思いませんでしたか?一番気になりませんでしか? 期待にお応えして、まず一番聞き慣れないであろうバリスティックストレッチから解説します!

バリスティックストレッチの正体

リスティックストレッチングは反動動作を用いて、ストレッチをすることにより最終姿勢を保たず、元の姿勢に戻ってしまうストレッチを指します。 大丈夫です。例えます。 例えば、体の硬いひとは全後屈(前後に折れたり反ったりするやつです)で地面に手を付けようと反動を使って出来てる風を装うことありますよね。これです。 このバリスティックストレッチングは、一般に運動前のウォーミングアップとして使われることが推奨されます。 ■効果・影響 まず、はじめにバリスティックストレッチには、気をつけなければならない点があります。 バリスティックストレッチでは、筋や結合組織に損傷を引き起こす可能性があります。 特に筋肉に傷害歴がある場合には、怪我した部分に再発の危険性があるので気をつけなければなりません。 なぜ怪我しやすくなるかというと、前述にもある通りバリスティックストレッチでは反動を使用して、ストレッチを行います。この時、反動に応じて対象の筋(例えば全後屈なら腿裏)で伸張反射が起こってしまいます。このため筋の弛緩にはつながらず、柔軟性の向上という面においての目的には貢献しません。 一応、補足として言い換えると、筋が弛緩しない=筋が緊張する=硬くなるのでむしろ縮まったままになってしまうということです。(上記の等式がピンとこない方は精一杯チカラコブ💪を作って、その後腕を伸ばしてみてください。間違いなくチカラコブは最初力んだ時より柔らかくなっています。) 一方で、反動を使い伸張反射を起こす為、素早い動作ができ、筋温の迅速な上昇に貢献します。(伸長反射について詳しくはこちらつまり、ウォーミングアップに於いて、身体を温める際に使えるストレッチと考えられます。

動的ストレッチとは?

的ストレッチとは、個々の筋ではなくその競技や活動に必要とされる動作を重視し、競技動作を活かして身体の準備を整えるストレッチです。 別名、可動性ドリルとも呼ばれる動的ストレッチは、実際の競技動作に近しいため、複数の筋肉を伸ばすことが出来ます。

バリスティックストレッチとの違い

的ストレッチングは反動を使わず、バリスティックストレッチングよりもコントロールされた状態で行われます。 コントロールできる範囲であるため、動的ストレッチでの関節可動域はバリスティックストレッチよりも狭い範囲となります。(コントロールできない範囲=自分の力を超えた範囲であるため) 具体的に想像していただきたいのですが、座った状態で勢いをつけて長座体前屈をすると爪先に手が届くのに、ハードルとか跳ぶと爪先には手が届かないなんてことがあります。

何を行っているかちんぷんかんぷんな方は、動画⬇️のように足を勢いつけて振り上げてみてください。おそらく大体の人が爪先に触れられと思います。 続いて、勢いをつけず触ろうとしてみてください。おそらく触れなかったり、勢いをつけた時より大変だと思います。勢いがないから当たり前ですか? もちろん、勢いをつけているからというのはあります。が、なぜその勢いがついているかというと、後ろに足を引いた際に、腰前方についている筋肉(腸腰筋・内転筋)が伸長反射を起こし、勢いをつけているのです。(伸長反射についてはこちら 要するに、動的ストレッチはこの何度も出てきている伸長反射を使わないため、可動範囲がバリスティックストレッチに劣るということです。 補足しておくと、バリスティックストレッチ時も動的ストレッチ時(コントロール可能+不可能部分)もコントロール可能な可動範囲(コントロール可能部分)は変わりません。あくまで、結果として可動範囲が小さいということです。 ■効果・影響 別名可動性ドリルというだけあり、動的ストレッチには専門的ウォーミングアップとしても利用できるような幾つか利点と懸念点があります。 バリスティックストレッチも同様ですが、体温の低下につながる静的ストレッチに対し、動的ストレッチングは一般的ウォーミングアップの目的である体温上昇に貢献します。 競技動作に近しい動きをするため、複数の関節が1回の動的ストレッチで可動します。 動的柔軟性の向上、そのスポーツ競技に必要な動作パターンと関節可動域の再現が挙げられる。 総じて、動的ストレッチングは時間的に高い効率でストレッチすることができます。 念点として、 いわゆる柔軟性の向上=関節可動域の拡大という意味では、静的ストレッチが望ましいです。 動的ストレッチングは、常に適切な競技のテクニックと一致させなければんまりません。誤った方法での動的ストレッチでは、冒頭で述べた通りドリルと言うだけあって技術向上を低減させてしまいます。

静的ストレッチとは?

静的ストレッチングは、前者の2つのストレッチとは違い、いわゆる”ストレッチ”です。 静的ストレッチは、反動などを使わずゆっくりと行い、最終姿勢を30秒間保持することになります。そしてこの時、対象の筋肉は伸長反射を起こすことなく、引き伸ばされ、同時に筋の弛緩が起こります。このため、バリスティックストレッチのような傷害の再発可能性は低いです。

■効果・影響 静的ストレッチには、嬉しい効果があります。実は、筋肉を鍛える効果もあるんです。ここの筋トレ効果については別の記事で取り上げているので、こちらも合わせてCheck!! また、この静的ストレッチは同時に複数筋肉をストレッチする動的ストレッチとは対称に、基本的に任意の筋をストレッチします。ゆえに、各々の柔軟性や障害歴に合わせてストレッチすることができ、効果的に関節可動域を広げることができます。

【余談】もう1ポイント

トレッチにはやり方によって、2つのタイプがあります。 アクティブ(能動的)ストレッチとパッシブ(受動的)ストレッチです。 アクティブ(能動的)ストレッチとは、自らの力だけで筋を伸ばそうとするストレッチです。 一方で、パッシブ(受動的)ストレッチとは、器具や補助をしてもらい他の力を利用して筋を伸ばそうとするストレッチ です。自力ではストレッチしづらい場合は、積極的にパッシブストレッチしていきましょう。

まとめ

トレッチ=「筋肉を引っ張って伸ばすこと」であり、ストレッチには3つの種類がありました。

それぞれのストレッチのポイントは、

  • 1.バリスティックストレッチ
・伸張反射を使い、速い動きを可能にすることで筋温の上昇を効果的にできる。 ・障害の発生率がある。(=怪我をする可能性がある)
  • 2.動的ストレッチ
・競技の特性にあった実践的な動きでストレッチできる。 ・同時に複数筋肉をストレッチすることができる。
  • 3.静的ストレッチ
・任意の筋をストレッチすることができる。 ・柔軟性の向上が期待できる。
今回分かったことを生かして、ウォーミングアップの時、ダウンの時、試合の前等必要な時に、必要なストレッチを実践できるように日頃から練習していきましょう!!!

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