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超集中状態”ゾーン”に入れる”意識理論”を体得しよう いかに無意識を作れるのか

①導入

教えてもらったけどできない。 例えば、「反発」をもらう動きがマスターできない。「乗り込む」感覚が養えない。 など、頭で理解できていても、体で覚えられてないことって勉強でもスポーツでも多々ありますよね。 実は、1日10分「意識」するだけで「体で覚える」ことができるという研究もあるんです。 そう問題は『学習の仕方』だけなのです。  今回は”意識”というマインドセットの重要性を理解し、運動習得に応用します。  それにより習得までの具体的な練習量期間が可視化され学習のモチベーションとス  ピードが格段に変わります。  それでは無意識の世界を覗いてみましょう。  

     意識の5段階モデル     やり方を知っている(有意識の有能)=再現性を高める     無意識とスポーツパフォーマンス     トレーニングに役立つ意識モデル     無意識の有能に達するために      継続トレーニングの勧め

②意識の5段階モデルとは

 人間が何かを学習する際、5つの段階が存在します。 5model 1.無意識的無能(知らないしできない)  .あなたはあることに関して何も知らず、知らないということさえも知らない状態  例)そもそもパワーポジションというものを知らないしできない 2.意識的無能(知っていてもできない)  あなたはあることに関して知識を得ましたが、それを実践することはできない状態  例)パワーポジション というものを知ったけど立ったままでもできない 3.意識的有能(考えるとできる) = やり方を知っている状態  あなたはあることに関してある程度できるようになってきましたが、  まだ習慣化されておらず、それを行うためにはある程度の集中力が必要な状態  例)よく意識すればパワーポジション を作れ動かせる 4.無意識的有能(考えなくてもできる)= やり方を知らない場合が多い  あなたは意識しなくても自動的にあることを実践することができている状態  例)無意識でパワーポジションを作れ動かせる 5.無意識的有能に意識的有能(どこからでも教えることができる) = やり方を知っておりできる状態  あなたが無意識的に行っていることを、意識して人に教えることができる状態  例)肩、膝、母指球が一直線ライン上にあるまま、母指球で地面に力を伝える。    その瞬間に股関節を開いて上半身まで力を伝える。 このようにある習得プロセスでは 注意深く意識していた状態から、無意識でできる状態になるまでが一番時間がかかり大変である一方、 パフォーマンスを引き上げるためにも、維持するためにも必須の学習プロセスになります。 どの学習レベルに達する場合でも、膨大な時間が必要になりますが、NLP(神経言語プログラミング)のモデリングというテクニックを用いると、 1の無意識的無能から4の無意識的有能まで一気に進むことができます。 このノウハウ詳細は別の記事で紹介します。

③やり方を知っている(有意識の有能)=再現性を高める

hnadsup 中学生や高校生時代に大活躍していた選手が、大学などでスランプに陥いる選手や、 1シーズンの中でもパフォーマンスに”ムラ”のある選手はよく見かけると思います。 パフォーマンスのばらつきや低下は、疲労や、怪我などの外的要因や体の成長による感覚のズレ、プレッシャーなどの精神状態などの内的要因も影響を与えますが、 それらの根本的な原因は、再現性が低いからということです。 それはパフォーマンスが最盛期の時は無意識でやれば自然とできた状態だったものが、 いざ内外的要因が影響で最盛期ではなくなると思っていることと実際のパフォーマンスにズレが起き無意識で行えなくなってしまうからです。 ほぼ感覚と直感でできていただけで、やり方自体は知らない。つまり考えて再現することができないということになります。 多くの運動神経が良いアスリートは最初の段階でいきなり無意識的有能の段階でパフォーマンスができるため、いざできなくなった時の戻し方を知りません。意識の5段階プロセスを飛び級してしまったことで大事なプロセスである意識的有能=やり方を知っている状態を会得できていないのです。 お笑い芸人のオリエンタルラジオ中田さんが以前このような話をしていました。 『僕たちはデビュー後すぐに売れてしまったため、お笑い芸人に必要なひな壇芸やロケなどの下積みが全くなかった そのためその後長くスランプに陥ってしまった。』 と、仰っています。実際に最盛期のデビュー時に10本あったレギュラーは、3年後には1つを除いて0本になっています。 アスリートのスランプに陥る過程にとても似ていますね。 オリラジ中田さんのエピソードはまさに意識してできる状態を作る下積み経験を飛び級してしまったがために起きたスランプです。 これは偶然ではなく、正しい学習プロセスを踏まなかったために起きた必然的な結果です。 高いパフォーマンスを継続して出したい人、パフォーマンスを向上させたい人ほど、 意識の5段階プロセスの有意識の有能を経て、無意識の有能。(逆も可) つまり『知っている状態』を経て、無意識の有能に達するのが初めて自分の力となることを認識して頂けたら幸いです! ーーコラムーー 「名選手、必ずしも名監督にならず」という言葉があります。 運動神経がいい人が必ずそれを万人ができるように教えられるとは限りません。 この状態は、意識の5段階でいうどの段階でしょうか。ぜひ考えてみましょう。

④無意識とスポーツパフォーマンス

zone 瞬間的な動きが求められるスポーツでは、無意識に処理できる情報が多ければ多いほど瞬間的にその情報を処理し、適切に筋肉を動かすことができます。 よって0.1秒、1cmを競う陸上競技では特に無意識の有能が非常に大切になり、パフォーマンスに大きく影響します。 また無意識の有能により達するパフォーマンスの頂点的な状態があります。 人はそれをZONEと呼ぶ。 ZONE(フロー、ピークエクスぺリエンス)とは、 人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚で 完全にのめり込んでいて、パフォーマンスが成功しているような活動にお ける精神的な状態をいう。心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱され、 その概念は、あらゆる分野に渡って広く論及されています。 https://blog.goo.ne.jp/energysharing/e/98d2530ca2e957e3e8d6a7241aa47d9f ・バスケで残り33秒の間に13点をも取り逆転を収めたTracy McGradyの誰にも止められない無双状態 ・100mでベストが出たレースは走っている時の記憶がない など無意識下のパフォーマンスは集中力を爆発的に高めZONEを引き出します。

⑤トレーニングに役立つ意識モデル

意識してできない状態、から無意識でできる状態にするために効果的な理論を紹介します。 ▷ラーニングピラミッド 実際に、アメリカ国立訓練研究所の研究で、学習定着率を示す「ラーニング・ピラミッド」というものがあります。 active-learning (参考2) これによると、「講義」や「読む」といった多くの人が行うインプットは記憶率が5~10%と非常に低く、「人に教える」ことは90%と最も効果が高いとされています。 つまり、能動的な行動ほど定着率が高くなるということがわかります。 知っている状態(意識的無能または有能)の段階で、人に知っていることを教えながら行うことで、自分自身の定着率が高められるということですな。 やる以外の選択肢はないですね!  

⑥無意識の有能に達するために

さて肝心の無意識の有能に達するまでのヒントとなるラーニングピラミッド等がわかったところで、実際どれくらいの強度でトレーニングを行い、どれくらいの期間をかければ無意識の有能の域に達することができるのでしょうか。 新潟工科大学授橋本圭子心理学准教授の研究によると、 利き手でない方の指で行う連続タッピング実験が行われ、 4本の指にはランダムに1~4の番号を振り、被験者はこの指示通りできるだけ速く、正確にキーを叩けるかというものである。 1日10~20分間、数週間にわたって訓練すると、3週間のトレーニングによってタッピングに要する時間は短縮し、一次運動領域の活性化領域に変化が観られパフォーマンスが向上しました。 1日10~20分のトレーニングを最低3週間行うことで、 課題の時間短縮がなされパフォーマンスの向上が見られるということが考察できます。 課題に関連する一次運動野のシナプス結合が増強され、一次運動野の活性化領域が明らかに広く なり,これに対応してパフォーマンスの向上が認められたみたいです。(参考3)

⑦継続したトレーニングの勧め

trainning 無意識の有能スキルの獲得は毎日10~20分のトレーニングを3週間 続けることにより可能ということがわかりました。しかしこれはあくまで、最低限の日数であり最低限の無意識の有能であると考えられます。 江戸時代の剣豪 宮本武蔵の著した兵法書である「五輪書」には、 「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす」という言葉があります。 千日間(3年間)練習すると、一生の技術として身に付き、努力をさらに続け、計一万日間(10年間)練習すれば、そのレベルは格段に優れたものより高い次元のものとなるということです。 鍛錬とは、日々の稽古を長きにわたって積み重ねることであり、運動の上達には欠かせません。武蔵は著書の至る所で「能く能く鍛錬あるべし」と述べ、反復練習の重要性を強調しています。(参考4) 無意識の有能すなわち熟練したパフォーマンスとは、このような長期にわたる練習によってようやく獲得できるものです。 あくまで、3週間は初期の無意識的有能を獲得体験できる第一段階であるということなので満足せず継続して鍛錬して行きましょう。

⑧まとめ

 

    • 意識には5つの型がある
    • 高いパフォーマンスを発揮するためには、無意識の有能がBetter
    • 無意識の有能は、最高のパフォーマンス状態を引き出すゾーンを産み出す
    • 最低1日10分~20分を3月間の継続的なトレーニングで最低限の無意識の有能が身につく
参考: ・学習の5段階レベル NLP学び方ガイド 日本NLP協会監修NLPーJAPANラーニングセンター https://www.nlp.co.jp/000015.php ・ラーニングピラミッドとは 名古屋商科大学 https://www.nucba.ac.jp/active-learning/entry-17091.html ・運動スキル学習に関する考察 -脳内経路の変化と記憶の固定をめぐって- 新潟工科大学心理学准教授橋本圭子    http://nirr.lib.niigata-u.ac.jp/bitstream/10623/20243/1/12_133-147.pdf ・トレーニング論Ⅱ スキルの獲得とその獲得過程 第5章 https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/ikusei/doc/k3_41.pdf

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