皆さんは、ビデオカメラで自分のランニングフォームを見たことがあるでしょうか?私は指導者のいない環境で練習に取り組んでいたことが多かったため、自分のランニングフォームをいつも細かく動画でチェックしていました。 一番初めに動画で自分のランニングフォームをチェックし始めたのが高校2年生から3年生になる間の時期でした。実際に毎日フォームを確認していると、自分のフォームが毎日微妙に変化していることに気づいたり、走りの中で表現したい動き/フォームと感覚との違いを確認したり、毎日夢中になったのを覚えています。 ただ初めて自分のランニングフォームを見始めた時には、「この走りはいいの?悪いの?本当に速い?」と、どこに注目して、何を「速い、速くない」の判断軸にすればいいのかわからなかったという問題がありました。私はいろんな他の選手のビデオをYoutubeや会場で収集しまくり、どこが自分と違うのか?何ができてたら速いのか?など必死に比較し考え抜いて、ようやくいくつかの見るべきポイントがわかってきました。 今回の記事では、ビデオでランニングフォームを見ただけで「速い走り」と「そうでない走り」を瞬時に見分けるための着眼点について紹介していきたいと思います。
今回の内容に入る前に、「速い走り」について再確認したいと思います。「速い走り」とは「反発と股関節の伸展動作を最大限活かせる走り/フォーム」のことをさします。速く走るために(正確にいうと、速く重心を移動させるために)、重要な要素が二つあります。1つ目が「地面からの反発の力」、2つ目が「地面を後ろに押し込むための股関節伸展動作」です。反発と伸展動作について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください!反発と伸展動作に関して、わかりやすく詳しい情報が得られます! https://test.spike-hikaku.com/2019/09/30/ashigahayakunaruhouhou/ 今回は、この「反発と股関節伸展動作の二つを最大限利用した走り/フォーム」とはどういうものなのか?どうしたらそれらができているのか?を見分けるための着眼点について紹介しようと思います! この着眼点は以下の3点に分かれます。
この写真は、左400m世界記録保持者のWayde Van Niekerk選手(100m 9.94) と、一般大学生(100m 11.1くらい)の走りを比較したものになります。いうまでもなく、Wayde Van Niekerk選手が速い走り、右の大学生が遅い走りの参考例となります。 まずは一つ目の着眼点「接地時の腕の位置」について解説をしていきたいと思います。 下の写真は、先ほどの写真に線を加えたものになります。 
これは、先ほどの走りを「股関節の屈曲角度」をわかりやすく加工した写真になります。
速くないフォームで走っている人の多くが、自分から脚を下ろして地面を叩きに行ってしまいます。結果として対空時間が減って腕が遅れたり、股関節の屈曲角度が開いてしまいパワーポジションを作れなくなったりという結果となってしまいます。この観点からはこれらの事実がはっきりと確認できます。 速いフォームは、より滞空時間を作るための「溜め」という技術が必要になってきます。この技術ができている、出来ていないを判断するときにこれらの着眼点で走りをみてみてください。
上記で比較させていただいた写真の続きの写真です。走っている時は、接地後に重心が徐々に前に移動し、そして足が離地する一連の流れがあります。その中でも特に注目してみていただきたい点を2つ紹介させていただきます。

上記のように、股関節伸展の力をうまく使えると、腰がワンテンポ速く進み、4の字の軌跡がが現れます。腰がワンテンポ早く進むと、その分速く前に進むことができるため、速い走りになります。 では実際にどのような練習をしたら4の字型の走りが出来るようになるのでしょうか?この走りを実現するには、「乗り込み」という概念と、「伸張反射」というテクニックについて理解するのがいいと思います!以下の記事に詳しく書いてあるので是非是非読んでみてください! https://test.spike-hikaku.com/2019/10/25/howtonorikomikoshinoseru/ https://test.spike-hikaku.com/2019/11/17/howtodoshintyouhansyatomakefastestman/
今回紹介したのは、あくまでも現象の結果を見極める方法に過ぎない、ということを忘れてはいけません。体の骨格や筋肉量、その他様々な影響で走りの見え方は変わります。自分には何が足りていないのかを常に試行錯誤し続けることが重要です。このサイトは、そんな皆様をサポートするためのコンテツをどんどん増やして行きます。他の記事もどんどんみていってくださいね! それではまた!
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